滋賀の分譲住宅のシミュレーション

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二〇〇二年、麻布のこうした敷地に個性的なオフィス兼住宅「fOO」が誕生した。 敷地は狭小の旗ある建築の展覧会において、この住宅の軸組が復元されたのだが、企画者の萩原修が会期後に引き取り、もとにスミレアオイハウスが建設された。
つまり、過去の小住宅が現代においてよみがえったのである。 その後の展開も興味深い。
各種のメディアで紹介され、同じ家に住みたいという人が多く出てきたのだ。 そこで二〇〇二年から九坪ハウスというプロジェクトが始まる。
M沢の最小限住居をプロトタイプとしながら、若手建築家やデザイナーがアレンジした住宅を販売するものだ。 五〇年の差は小住宅の意味を変えている。
敗戦竿型。 つまり、うなぎの寝床で奥のほうが少しだけ広い。
土地が細分化された、東京ならではの条件である。 中庭を設けた以外は、敷地いっぱいにそのまま建築をつくり、かたちは自動的に決まった。

道路に面する間口はなんと二メートルを切る。 チューブのような鉄骨の空間は、吹抜けの中庭をめぐり、三階まで上昇する。
余計な装飾はない。 つまり、うなぎが奥でとぐろを巻いているような構成だ。
設計は、ライフアンドシェルター(M野勉十I漂久美)が手がけ、二階を事務所、三階を自邸にしている。 実は、この建ナーが共有するオフィス。
一階はオープンスペースとして、イベント、展覧会、パーティ、カフェを開く。 複数の機能が集積する密度の高い空間だ。
郊外に戸建ての家をつくり、都心のオフィスビルに通うのではなく、小さくても都心で暮らし、職住を一体化させる。 と同時に、狭いなかで、その一部を外部に開放し、様々な活動のネットワークの拠点になることをめざしたという。
だから、箱ができて、終わりの建築ではない。 使いこなすことで完成する。
プライベートとパブリックの両面をあわせもつ、今どきのオフィスであり、新しいライフスタイルのための建築だ。 新世代の建築家は、大資本と関わらない代わりに、フットワークは軽い。
ちなみに、「fOO」という名称は、肩の力を抜いて「ふー」と息をつくことを意味する。 仕事の関係で、しばらく東京と名古屋を毎週往復していた。
おかげでだいぶ生活の感覚が変わった。 異なる都市に複数の住まいができ、意識のなかで日本が縮まったからである。


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